Order of the Sinking Star

視覚的な読みやすさ

見分けやすい画面、英雄ごとの固有音、立ち止まると静まり、世界が融合すると重なり合う音楽。

混み合った部屋でも見分けやすさを保つ小物の色。

Order of the Sinking Starは、長時間見つめ続けることを前提に作られている。アート責任者の仕事は、画面を分かりやすくすることだ。最初の部屋だけでなく、100部屋目でも、どの物を動かせるか分からなければならない。サウンドでは、反復する操作の音が埋もれないようループを避けている。操作できる各キャラクターには固有の切り替え音があり、誰が動いたかを耳でも把握できる。

音楽の担当は1人ではなく2人。Peter Dueが作曲と演奏を担い、生の弦楽オーケストラも使われている。Martin Stig Andersenは、操作を止めたときや2つの世界が同じ部屋に重なったときに、曲がどう変化するかを設計する。制作面のクレジットは、アート、サウンド、作曲、音楽設計の4つに分かれる。

制作担当

Ethan Scheu

アート責任者. 10年のうち4年間在籍.

画面の分かりやすさ、モデル、マテリアル、ステージのアートを担当。アートチームは3人から8人へ拡大した。

Hans Christian Kock

サウンド責任者. 2019年から.

ループを避け、反復する音は簡素化する。操作できる各キャラクターに固有の切り替え音がある。

Peter Due

作曲・バイオリン演奏. 2021年から.

FAMESスタジオで生の弦楽オーケストラを収録。操作を止めると音楽は静まり、4つの世界にはそれぞれ独自の旋律がある。

Martin Stig Andersen

音楽設計. 2019年から.

プレイ時間は500時間超と見積もる。世界が融合すると、各世界のテーマ曲も混ざり合う。

画面の分かりやすさを保つ工夫

Ethan Scheuはプロジェクトの10年のうち4年間会社に在籍し、アートを率いている。担当は画面の分かりやすさ、モデル、マテリアル、ステージのアートだ。パズル数が千を超えると、見分けやすさが重要な設計条件になる。押せるブロックが見えづらくなるなら、どれほど美しいマテリアルでも不適切だ。部屋には小さな小物が多く、アートチームの仕事は、その雑多な景色の中でも何ができるかを見える形に保つことにある。

チームの規模も変わり、3人から8人に増えた。これはアート担当について明かされた具体的な人員情報であり、大規模な外注部隊を想像した数字ではない。8人で4つの世界のモデル、マテリアル、ステージを手がけることで、世界ごとに異なる見た目を持たせつつ、「操作できる物は一目で分かる」という共通ルールを保っている。北の木材、東の鏡、西の宝石、南の水は、それぞれ独自の色使いを持ちながら、「これは動く」と伝える形の表現を共有できる。

行き詰まったら、隠れたピクセルを探す前に、画面の分かりやすさを信じよう。見た目から可能な操作が分かることが設計の狙いだ。光線、石、鏡が道具なら、その材質表現もそれを伝えるよう作られている。2つの色使いが同じ床の上に並ぶ黄金の部屋は、このルールの試金石となる。1つの画面に2つの仕組みがあっても、目で見分けられなければならない。

ループではなく固有音

Hans Christian Kockは2019年からサウンドを率いている。方針は明快で、ループを使わず、繰り返す音は積み重ねるより簡素化する。1時間に同じ種類の物を何十回も押すゲームでは、短い効果音でも毎回同じように鳴らせば雑音になる。繰り返すほどシンプルになる音なら、情報を残しつつ煩わしさを減らせる。

操作できる各キャラクターには、固有の切り替え音がある。操作対象が変わったことを知らせる、カチッという音や衣擦れの音だ。女王の鎧は金属音を立て、戦士の革の胸当てはきしみ、盗賊の鞄ではビーズがぶつかる。吟遊詩人のリュートは、2022年にフレドリック・ボックと収録した1300個のサンプルで作られている。旋律のループを流すのではなく、楽器として扱っているのだ。固有音の内容が明かされていない役もある。漂流者の護符はフォーリーの一例であり、船乗りとは別の英雄を指すものではない。

メニューのクリック音で選択を確認するように、切り替え音を確認に使おう。ドルイドを動かすつもりで女王の鎧が鳴ったなら、選択しているキャラクターが違う。北のパーティは6人で、同じ部屋に集まることもある。木箱で画面が込み合っていても、目と耳の両方を使えば誰の手番かを区別できる。

静まり、そして重なり合うテーマ曲

Peter Dueは2021年から作曲とバイオリン演奏を担当している。弦楽はFAMESスタジオで生演奏を収録した。全世界に同じサンプル音源を敷くのではなく、実際に集まった演奏者たちの音が土台にある。4つの世界にはそれぞれ独自の旋律があり、操作を止めると音楽は徐々に静まる。立ち止まってじっくり考えていると、曲は邪魔にならないよう退き、再び動けば戻ってくる。1つの画面で20分考え込むこともあるパズルでは、ありがたい仕組みだ。

Martin Stig Andersenは2019年から音楽設計を担当している。彼の見積もりでは、プレイ時間は500時間を超える。これは最後まで遊ぶのにかかり得る時間を彼が示したもので、ほかの所要時間の見積もりに取って代わる数字ではない。構成上の工夫は世界の融合時に表れる。複数の世界が同じ空間を共有すると、それぞれのテーマ曲も混ざり合う。黄金の部屋で組み合わさるのは、2つのパズルアクションだけではない。2つの旋律も1つの編曲の中に収まる。

意識して違いを聴いてみよう。単独の世界では、その世界の旋律と、操作を止めたときのフェードに耳を傾ける。融合した場所では、新たな戦闘曲ではなく、もう1つのテーマ曲が加わることに注目しよう。サウンドトラックは単体でも、ゲームとセットの10パーセント割引バンドルでも販売されており、同じ楽曲をアルバムとして聴ける。ゲーム内では、操作状況と、その場にある世界に連動して流れる。

質問

音楽が静かになるのはなぜ?

操作を止めると、曲は徐々に静まる。これは意図的な音楽の仕組みであり、フェードの不具合ではない。長いパズルでは立ち止まって考えるため、曲がずっと強く鳴り続けると集中を妨げる。動き出せば、その世界の旋律が戻ってくる。黄金の部屋では世界のテーマ曲が混ざり合うので、2つの曲が同時に戻ることもある。

固有の切り替え音とは?

操作キャラクターの手番を知らせる短いフォーリー音だ。公表済みの例は、女王の鎧、戦士の革、盗賊のビーズの音。吟遊詩人のリュートは特に手が込んでおり、楽器として収録されている。原則は、操作できるキャラクター1人につき固有音1つ。ループを避け、同じ操作のたびに同じ短い音が延々と重ならないようにしている。

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